2. メモリ (RAM)
2.5 SDR SDRAM と DDR SDRAM
当初SDRAMは同期クロック信号の立ち上がりとだけ同期して動作するSDR(Single Data Rate)方式でしたが、
信号の立ち上がりと立下がりの両方に同期して情報データを転送するDDR(Dual Data Rate)方式のSDRAMが
開発されました。
DDR SDRAMの特徴はSDR SDRAMと同じ同期クロック信号を用いても2倍のデータ転送速度である事、
そして、SDRAMの技術の応用であるため、高速化しても製造コストが抑えられ、開発も早いという点です。
DDR SDRAMは現在DDR SDRAMの4倍の転送速度を持つDDR3 SDRAMが開発されました。
規格上の最大DRAM帯域は12.8GB/sですが、現在PC3-8500(DDR3-1066)という同期クロック周波数533MHz、
DRAM帯域8.53GB/sのSDRAMが市場に流通しています。
DIMM(Dual Inline Memory Module)
SDRAM ICを複数搭載し、DRAMモジュール化したのがDIMMです(図2.4 参照)。
かつてはSIMM(Single Inline Memory Module)を採用されていました。
しかし、SIMMはアドレスバスが32ビットであり、
Pentium CPUのメモリアドレス幅が64ビットとなったため、
64ビット幅に対応したDIMMに置き換わりました。
DIMMには、Rankと呼ばれるモジュールの動作構成単位を持ち、
Intel975XではDIMM一枚あたり最大2Rank実装可能で、1Rankあたり4Bankまたは8Bank実装し、
さらに1Channelあたり最大4GBのメモリを実装できます。
図2.4 DIMM基盤(SDRAM PCI133 CL3) |