2. メモリ (RAM)
ID #1041
2.16 アドレス単位パターンテスト
各パターンテストやアドバンストパターンテストは、ビット単位で記憶セルを検査しましたが、 アドレス単位のパターンテストによって、近隣ではないけれどもDRAMチップ内で物理的に近い記憶セル同士の 記録および再生時の影響や、列アドレスが同じで行アドレスが異なる記憶セルの影響、 そして行アドレスと列アドレスが同じでDIMMが異なる記憶セルの影響などを検査するのに有効です。
- 隣接アドレスに不正な値を記録
(例) 記録値 : 0x000000A3 → DRAM値 : 0x00A300A3
- 異なるバンクの同じアドレスに不正な値を記録
(例) アドレス0x01000(Bank番号1、行アドレス50、列アドレス12)に0xA3を記録
↓
アドレス0x2300(Bank番号2、行アドレス50、列アドレス12)にも0xA3が記録されている
以下に各種アドレス単位のパターンテストを説明します。
- アドレステスト
各DRAMアドレスに対し、アドレス自身の値をそれぞれ記録して検証します。 記録時および再生時の近隣アドレスへの影響の検証に有効です。
- モジュロ20テスト
20番地のアドレス毎に、0を書き込み、他のアドレス番地には全ビットに1を書き込み検査します。 記録時および再生時の近隣アドレスへの影響の検証に有効です。
- ムービングインバージョンテスト
アドレス番地が増えるたびに1ビットシフトした基本パターンを書き込み検査します。 全ての基本パターンについてそれぞれ検査します。 記録時および再生時の隣接アドレスへの影響の検証に有効です。