1.1.5.コントローラ

 
図27 コントローラ(下部)図28 コントローラ(構成部品)

スピンドルモータ駆動制御や、VCM駆動制御、磁気ヘッドの記録/再生制御、さらにキャッシュ制御や外部からの通信インターフェース制御、電源制御など、HDD内の全ての構成部品の一連動作はコントローラによって制御されています(図29、図30)。
近年のHDDは記録密度の向上により時と共に大容量化しつつありますが、反して動作の高速化も求められています。この要望に答えるにはコントローラや他の構成部品の高速化などの方法がありますが、さらに有効な手段の一つとしてキャッシュと呼ばれる高速な一時記憶デバイスを搭載し、即座に磁気ディスクに記録せずに遅延記録することで高速な記録と再生が可能になりました。そして、キャッシュの大きさを大容量化するほどHDDの応答速度が向上します。
コントローラは上記の制御に加えて、自己の状態を監視する機能や、突然の電源断や衝撃の加速度を検知して磁気ヘッドを待避する機能など、HDDの障害を防ぐ機能が搭載されているものもあります。

 
図29 コントローラ(前面)図30 コントローラ(背面)


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