主にに最外周トラックから最内周トラックまでの最大距離の移動を繰り返し2000回させて負荷をかけながら、VCMの位置決め障害の有無を検査するが目的のテストです。
磁気ヘッドを最外周トラックの開始セクタへ移動およびデータの読み出し検査の後、最内周トラックの終了セクタへ移動およびデータ読み出し検査を行うことで、振れが最大時の動作を検査します。さらに、を大きく移動させながら少しずつ隣接セクタに移動することで、キャッシュ動作を無効にしながら検査を行っていきます。
本テストは既存のデータを破壊しません。移動回数は変更可能です。
図 41 ファネルシークの移動例 |
主に磁気ヘッドの記録検査及び再生検査、そして磁気ディスクの保磁力検査を目的としたテストです。
基本18パターンの中から1パターンの検査データをHDDの開始セクタから順に記録し、次に読み出してデータの整合性とHDDの状態を検査します。18パターン全てを検査します。表面スキャンテスト同様に最外周セクタから最内周セクタまでを一定間隔で検査します。検査するセクタ数はデフォルトでは全セクタの0.1%です。開始セクタアドレスや終了セクタアドレス、そして検査間隔を変更することもできます。全セクタを検査することも可能です。
本テストは既存のデータを破壊するため、システム領域のないHDDのみ検証可能です。
図 42 パターンテストの移動例 |
主にHDDキャッシュの書込み検査を目的としたテストです。5つのパターンをキャッシュに書き込み、読み出してデータの整合性を検査します。
ATAのSMART自己状態報告機能またはSCSIの障害予測閾値監視機能を利用してATA HDDおよびSCSI HDDの状態を検査します。
上記の自己監視機能によって現在までに検知された障害の有無を取得します。実動作による診断の後にこのテストを行うことで、実動作テストで検知された障害および障害の予測情報を取得します。
短時間の自己テストを行います。
ATA対応ドライブではSMART Short Self-testをOff-line modeで実行し、結果を検査します。拡張セルフテストと比べて診断精度は低下しますが短時間で完了することができるので、定期点検に向いています。
拡張自己テストを行います。
ATAドライブではSMART ExtendedSelf-testをOff-line modeで実行し、結果を検査します。SMARTショートセルフテストと比べて診断精度は高いですが、検査にかなり長い時間かかります。
製造過程でドライブメーカの製造現場からシステム組み立て現場への搬送中に障害を受けやすいセクタにおいて、障害が発生しているかどうかを検査します。
ATAドライブに対し、SMART Conveyance self-testをOff-lineモードで実行して得られた結果を検査します。
SCSI 機器に対して標準セルフテストで自己診断します。ATAとは異なり、SCSI機器は全てのデバイスに自己診断機能を搭載することが可能であるため、本テストはハードドライブテストのカテゴリではなくSCSIテストカテゴリとなります。
SCSI 機器に対してBackground short self-testを実行し、HDDに障害の有無を報告させます。拡張セルフテストと比べて診断精度は低下しますが短時間で完了することができるので、定期点検に向いています。本テストはハードドライブテストのカテゴリではなくSCSIテストカテゴリとなります。
SCSI 機器に対してBackground extended self-testを実行し、HDDに障害の有無を報告させます。ショートセルフテストと比べて診断精度は高いですが、検査にかなり長い時間かかります。本テストはハードドライブテストのカテゴリではなくSCSIテストカテゴリとなります。